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層雲峡温泉(そううんきょうおんせん)は、北海道上川郡上川町の層雲峡地区にある温泉で、北海道有数の規模を誇る温泉街を形成している。
幕末期に和人として初めて大雪山系を探索した松田市太郎(江戸幕府石狩役場勤務の足軽)や松浦武四郎らによって温泉が発見された。1900年には塩谷水次郎が温泉を発見して塩谷温泉と名づけられた。1913年には国沢喜右衛門が温泉を発見し、国沢温泉と名づけられた。数軒の温泉宿が営業し、明治・大正期の歌人・大町桂月が大正年間に訪れている。
近代的な温泉地としての開湯は1950年代に入ってからであり、温泉名も層雲峡と変更された。温泉地としてだけでなく、スキーリゾートとしても繁栄している。
国道39号沿い、層雲峡の渓谷の底に位置する。17軒のホテル・旅館・民宿・ペンション・ユースホステル、1軒の共同浴場がある。近年、温泉街の中心部はカナダの山岳リゾートを模した「キャニオンモール」として整備され、他の一般的な温泉街とは異なり欧米風な雰囲気を醸しだしている。
温泉街の中に環境省の層雲峡ビジターセンターがある。近くには大雪山黒岳スキー場や、層雲峡・黒岳ロープウェイ、キャンプ場があり、大雪山系への登山基地ともなっている。大雪高原牛(アンガス種と呼ばれるカナダ原産の肉牛)やニジマス、山菜などを使った料理が名物となっている飲食店もある。
毎年冬には「層雲峡氷瀑まつり」が開催され、多くの観光客で賑わっている。台湾などのアジアからの観光客も訪れる。
温泉街には2軒のコンビニエンスストアがあるが、どちらの店舗も目立つ電光看板を廃し、外観を茶色で統一するなど景観への配慮がなされている。